和ハーブ・青紫蘇の魅力【栄養士てまひまブログVol.11】

主に薬味として使われている青紫蘇。日本では古くから栽培されており、爽やかな風味と豊かな香りから「和ハーブ」とも呼ばれています。「和ハーブ」は、日本の伝統的な薬草やハーブを指す言葉で、漢方薬や日本独自の薬草が含まれることがあります。

和ハーブというと、一般的に、ウコン、生姜、柚子、桑の葉、菊花、紫蘇、人参、アマチャ、アズキ、クコの実などがあります。これらの植物は、伝統的な食事や薬として広く利用されています。独自の特性や風味から、料理や飲み物に使われるだけでなく、アロマセラピーにも利用されることがあります。伝統的な和の知恵と現代の健康志向が交わり、和ハーブが注目を集めています。今回注目した青紫蘇は、ビタミン類やミネラル類を豊富に含んでいる栄養価の高い食材です。独特の香り成分であるペリルアルデヒドには強い抗菌作用があり、食中毒の予防に効果があるといわれています。

 

青紫蘇のパワー

青紫蘇の種子には血流改善効果に期待ができる「α-リノレン酸」や抗酸化作用のある「ルテオリン」が含まれています。また、葉に含まれる「ロスマリン酸」は花粉症などのアレルギー症状を抑える効果があります。

■抗酸化や抗炎症作用
青紫蘇に含まれるルテオリンは強力な抗酸化物質であり、細胞を酸化ストレスから保護することが期待されています。これにより、細胞の老化や損傷を軽減し、様々な疾患の予防に寄与する可能性があります。また、抗炎症作用があるとされ、炎症性疾患や炎症反応の緩和に寄与する可能性があります。

■免疫力を高める
青紫蘇に含まれているβ-カロテンは体内でビタミンAとして、皮膚・粘膜を丈夫にする働きをします。ウイルスから体を守ってくれる大切な役割を果たしている皮膚や粘膜が丈夫になると、体の免疫力も高まります。またビタミンCも豊富に含まれており、β-カロテンとビタミンCの相乗効果によって免疫力が高まり、風邪や感染症の予防に寄与する可能性があります。

■アレルギー症状を軽減する
一部の研究によれば、青紫蘇には抗アレルギー作用があるとされ、アレルギー症状の緩和に寄与する可能性があります。種子に含まれているα-リノレン酸とルテオリン、ロスマリン酸には、花粉症やアトピーなどのアレルギーの原因となる物質の働きを抑えることで、アレルギー症状を軽減する効果が期待されています。

■貧血予防に
女性は特に注意したい貧血。動悸や息切れ、めまいなどの症状が現れます。青紫蘇にはヘモグロビンをつくる材料となる鉄と鉄の吸収率を高めるビタミンCが含まれるため、貧血予防に効果的であると考えられています。

 

 

青紫蘇を取り入れる

てまひまオンラインで販売されている岐阜県・飛騨高山よしま農園さんの「青紫蘇ペースト」をご紹介します。飛騨高山よしま農園さんは、農薬を使用しない野菜づくり、添加物を使わない加工品づくりを通じて、食の安全と健康を発信することに取り組み続けています。

自然栽培(無農薬)の青紫蘇から作るペーストは、青紫蘇本来の色と香りと閉じ込めるべく、収穫すぐに加工されています。オリーブオイルと塩、にんにくだけのシンプルさが、幅広いお料理に合います。

和洋、幅広い料理に青紫蘇ペーストをご利用頂けます。肉魚料理・刺身にちょっとのせて、ワサビのように薬味感覚で。今の時期は、湯豆腐やおでんなどにつけてもお勧めです。また、食パンにバター代わりに薄めにぬっても美味しく召し上がれます。パスタに絡めて、またソーメンなどの薬味として、麺類にも一手間加えるだけで味が整います。

 


日々の健康のために、和風ハーブの代表格でもある青紫蘇を、色々なお料理に利用してみてはいかがでしょうか。

 

文/ 栄養士 石原綾子