季節のおすすめセット第四弾 新年に揃えたい調味料のニューフェイス

本格的な冬が到来し、新年を迎える準備はお済みでしょうか。「てまひま紹介」好評連載中、作家で料理家の樋口直哉さんと「てまひまオンライン」が新たな視点でお届けする「季節のおすすめセット」第四弾は、おせちに必須なあの料理をもっと楽しく味わえる調味料をセットでご用意しました。

2021年もそろそろ終了。新年のおせちの準備をはじめる方もいるのではないでしょうか。今回は、そんなおせちに欠かせないローストビーフを主役に、お肉の味をいつもと違う調味料で楽しんでほしいという思いから、ソルトをはじめ、一風変わった調味料をセットにしたお正月セットをご紹介します。どれもローストビーフにつけて食べてみたい味ばかり。来年に向けて、いつもの調味料も少し変えてみてもいいし、新年から新しい味にチャレンジするのもいいですね。

まずは岩手にある麹専門店麹屋もとみやの「麹屋の麹ソルト」。90年以上の歴史を誇る麹作りを行う専門店です。天然醸造で作られた味噌は、地元の人から長らく愛されてきました。そんな麹の酵素を使い粉末にし、国内製造の天日塩と一緒にした麹ソルトが完成。サラダにかけたり、肉、魚料理の下味付けに使うと、発酵効果で素材が柔らかくなり旨味が増します。

そして、醤油をスパイス感覚で使える、という一風変わったアイデアから生まれたのが、石川県直源醤油が手がける「もろみの雫 シーズニング ソイソルト」1825年、金沢の大野で創業した老舗醤油醸造元。豊潤な香り、鮮やかな色、まろやかな味と三拍子そろったバランスのよい醤油は一度お試しください。液体ではないので持ち運びもでき、かけるだけ。塩分が気になる人も摂取量を抑えられるので気軽に使っていただけます。

続いて、辛党の方にお薦めなのが、阪東食品バカスコ。使う素材はオール徳島産。徳島県上勝町、標高300400メートルの山中にある農園で育てた柚子やタバスコ、唐辛子などを原料に、その工程もすべて自社で担っています。爽快感を楽しみたい、そんな方はぜひお試しください。

最後に、国産は珍しい「阿蘇たかなマスタード黒箱」をご紹介します。阿蘇で、たかな漬けを生産する熊本県の菊池食品が開発したこちらのマスタード。自社農園の菜の花から種を収穫。プチプチとした食感をのこすため、すり潰さない製法で塩とワインビネガーで漬け込むという、手の込みよう。ピリッとした辛味を楽しみましょう。
おせちに必須なあの料理をもっと楽しく味わえる調味料、セットでお得な¥3,774(税込み)

 

 

樋口直哉
1981年東京生まれ。服部栄養専門学校卒業後、料理教室助手、フレンチレストラン勤務を経て、料理家に。科学的な考え方から、料理の「当たり前」を深掘りし、おいしさを最大限に引き出すレシピを紹介している。 作家としても活躍し、2005年『さよなら アメリカ』(講談社)で第48回群像新人文学賞を受賞し、作家デビュー。同作で第133回芥川賞候補にもなる。代表作に『大人ドロップ』(小学館・2014年映画化)、『スープの国のお姫様』(小学館)がある。料理書として『新しい料理の教科書』(マガジンハウス)、『最高のおにぎりの作り方』(KADOKAWA)など。

 文・構成/江嶋留奈子