免疫力をアップしよう【栄養士てまひまブログVol.6】

寒さも増して本格的な冬の季節となりましたね。寒冷な気温にさらされると、血管が収縮し、体温を維持しようとします。これにより、鼻やのどの粘膜が乾燥しやすくなり、ウイルスや細菌の侵入がしやすくなる可能性があります。また、部屋の中の暖房も乾燥によるリスクがあるので気をつけなければなりません。そんな時は、こまめな水分摂取を意識することがポイントです。寒さは免疫系に影響を与える可能性があり、寒冷な季節に風邪をひきやすいと感じることがあります。

 

免疫力とは

主にウイルスによって引き起こされる風邪などの体調不良を起こさないためにも、免疫力がとても重要です。免疫力とは、体が病気や感染症に対抗するための生体防御システムのことで、外部からの病原体(細菌、ウイルス、真菌など)や異物に対する防御機能を含み、体内で異常細胞に対する監視・排除も含まれます。免疫力は体の健康を維持し、病気から身を守るために非常に重要な役割を果たしています。例えば、風邪の症状(鼻づまり、咳、のどの痛みなど)は、免疫系がウイルスと戦っている兆候です。通常、免疫系は風邪ウイルスを克服し、数日から数週間で症状が改善します。

免疫力は個人差があり、遺伝的要因や生活習慣、栄養摂取、ストレス、環境要因などに影響されます。免疫力を高めるためには、バランスの取れた食事、適切な運動、十分な睡眠、ストレス管理、予防接種などが重要です。免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなるため、健康な生活習慣を維持することが大切です。

 

免疫力アップの食事

免疫力を向上させるためには、バランスの取れた食事が非常に重要です。免疫力をサポートする栄養素をいくつかご紹介します。

●ビタミンC
ビタミンCは免疫システムの正常な機能をサポートし、抗酸化作用を持っています。柑橘類(オレンジ、グレープフルーツ、レモン)、イチゴ、パプリカ、ブロッコリーなどがビタミンCの豊富な食品です。

●ビタミンD
ビタミンDは免疫システムを調節し、感染症への抵抗力を高めるのに役立ちます。日光浴が最も自然なビタミンDの供給源ですが、魚介類(サーモン、マグロ)、卵黄、きのこ類を摂取することができます。

●亜鉛
亜鉛は免疫細胞の機能をサポートし、ウイルスや細菌に対する抵抗力を高めます。牡蠣、ビーフジャーキー、豆類、全粒穀物などに多く含まれています。

●プロバイオティクス(善玉菌)
腸内細菌の健康は免疫機能に影響を与えます。腸内の善玉菌を増やし、免疫システムを調整するのに役立ちます。ヨーグルト、発酵食品などのプロバイオティクスを摂ることで腸内細菌をサポートしましょう。

●良質なたんぱく質
タンパク質は体の修復と免疫細胞の機能に不可欠です。卵、鶏肉、魚類、大豆製品、豆類などが良いタンパク質の源です。

●質の良い脂質
DHA・EPAなどのオメガ-3脂肪酸が免疫機能を向上させるとされています。青魚(サーモン、マグロ、サバ)、亜麻仁、くるみ、チアシードなどを積極的に摂取しましょう。

●ビタミンA
ビタミンAは粘膜を健康に保ち、感染症からの保護に役立ちます。にんじん、かぼちゃ、スイートポテト、ほうれん草などがビタミンAの良い源です。

●良い水分摂取
十分な水分摂取は体内の代謝や免疫機能に必要です。水、ハーブティなどを積極的に摂ることをおすすめします。

免疫力を高める食事はバラエティ豊かで、これらの栄養素をバランスよく摂取することが大切です。健康的な食事に加えて、適度な運動、十分な睡眠、ストレス管理も免疫力を向上させるのに役立ちます。

 

毎日の緑茶で免疫力UP

緑茶には免疫UPにつながる「ビタミンC」や抗酸化作用の高いポリフェノールの一種である「カテキン」を豊富に含みます。カテキンは、細胞への酸化ストレスの減少をサポートすることから、細胞や免疫細胞がダメージを受けにくくなり、免疫力を強化する可能性が高いとされています。また、緑茶に含まれるカテキンは、免疫細胞の活性化をサポートするとされています。また、炎症を抑制する作用もあるとされており、慢性的な炎症が免疫機能に悪影響を及ぼすことがあるため、緑茶を摂取することで炎症を軽減し、免疫システムの正常な機能をサポートすると期待されています。

 

おすすめな緑茶・カネロク松本園の燻製緑茶をご紹介します。世界農業遺産に認定されている「茶草場農法」を守り続けているカネロク松本園さんは、日本茶の代表品種である「やぶきた」を独自開発の燻製法でスモークされており、独特の香りが楽しめます。

 

免疫力を上げるための栄養素が豊富な食品を選び、緑茶をお食事と一緒にお飲み頂くことで、本格的な冬を迎えるための免疫ケアとして摂り入れてみてはいかがでしょうか。

文/ 栄養士 石原綾子