脳のウェルネス【栄養士てまひまブログVol.5】

秋の夜長に、読書や映画鑑賞など楽しんで充実した時間を過ごされているかと思います。つい夢中になり、長時間のスマホを利用したり、睡眠不足になりがちですよね。最近「なんだかやる気が出ない」「疲れている」「疲れがとれない」と感じる方は、「脳疲労」が影響しているかもしれません。ストレスなども脳疲労が影響しているとも言われています。典型的な症状には、集中力の低下、思考の遅れ、疲労感、頭痛、睡眠障害などがあります。

 

 

脳に必要なエネルギー源

脳は、エネルギー源として糖質(グルコース)が必要です。食事から摂取した糖質は、体内でグルコースに変換され、脳と他の組織にエネルギーを供給します。脳疲労の症状が現れる時、通常エネルギー供給が不足しているときに起こります。特に運動中や学習・記憶などの行動の際に多くのエネルギーを必要になります。糖質=ダイエットの敵として考えられがちですが、脳機能の維持や正常な活動には欠かせない栄養素です。過度な糖質制限を行った場合、低血糖症状である頭痛、集中力の低下、めまいなどが発生してしまうケースがありますが、もしかすると脳への糖質供給が不足しているかもしれません。

ここで重要なポイントは、「適切な糖質」の摂取です。過剰な糖質摂取は、肥満や糖尿病などの健康問題につながる可能性があるため、バランスの取れた食事が重要です。

バランスの取れた食事を摂ることで、脳疲労の予防や軽減に役立つと考えられています。糖質を含む食品(例: 穀物、果物、野菜)を摂り、血糖値を安定させることが重要です。急激な血糖値の上昇を防ぐために、食物繊維を多く含む糖質源を選びましょう。例えば、全粒穀物(全粒小麦、オート麦、ライ麦など)や、根菜(にんじん、じゃがいも、サツマイモなど)、果物(りんご、バナナ、オレンジ、イチゴなど)、 豆類(大豆、黒豆、ひよこ豆、レンズ豆など)が当てはまります。

 

幻の洋梨「ル レクチェ」でエネルギーチャージ

脳が疲れた時にエネルギーチャージできる「ル レクチェ」。生産の難しさから「幻の洋梨」と呼ばれており今がまさに旬な時期です。最高級の西洋梨「ルレクチェ」のおいしさを丸ごと味わえるルヴェルジェヤマヨ ヤマヨ果樹園さんのルレクチェジュースをご紹介します。

ルレクチェは、果糖やブドウ糖を多く含んでおり、身体や脳の働きをサポートしてくれます。また、食物繊維が比較的多く腸内環境にもアプローチし、デトックス効果や高血圧予防に効果的なカリウムも豊富に含みます。

 

脳に必要な栄養素 

脳のエネルギーとして糖質を摂取することが必要ですが、糖質以外にも脳の健康を維持する栄養素をご紹介します。 

■オメガ-3脂肪酸
認知機能のサポートや炎症の抑制に寄与します。学習力と記憶力を維持するのに不可欠な栄養素で思考能力も高めることに期待されています。
(主な食材)サーモン、いわし、さば等の魚、亜麻仁、チアシードなど

 ■ビタミン
B群ビタミン(特にB1B6B9B12)は神経機能に影響を与えて、脳のエネルギー生産をサポートします。ビタミンCやビタミンEも脳の酸化ストレスを軽減するのに役立ちます。

 ■ミネラル
ミネラルも脳の機能に不可欠です。特にマグネシウムと亜鉛は神経伝達物質の合成と脳の安定性に重要です。カルシウムも神経細胞の興奮と収縮を調節するために必要です。

 ■抗酸化物質
脳の酸化ストレスを軽減し、神経細胞を保護します。ビタミンC、ビタミンE、セレニウム、ポリフェノールなどが含まれます。

 ■アミノ酸
アミノ酸は神経伝達物質の前駆体として役立ち、情報伝達に重要です。特にチロシンやトリプトファンなどのアミノ酸は重要な役割を果たします。

 ■水分
十分な水分を摂取することは、脳の機能を維持するために不可欠です。

 

 

バランスの取れた食事を摂り、必要な栄養素を供給することは、脳の健康と認知機能の維持に重要です。加えて、適度な運動、ストレス管理、十分な睡眠、瞑想やストレッチ、ゆっくり呼吸をするなども脳の健康に効果的と言われています。

脳疲労を溜めずに、健康的な食事のセルフケアを意識してみてはいかがでしょうか。

文/ 栄養士 石原綾子