海の恵みが詰まった身体に優しい調味料【栄養士てまひまブログVol.13】

今回はお塩のお話をしたいと思います。「塩」と言っても、世界中にはさまざまな種類の塩があります。大きく分類すると「精製塩」と、海水からできる塩や岩塩、湖塩などの「自然塩(天然塩)」とに分けられます。

日本は四方を海に囲まれ、その海の贈り物から生まれる「海水塩」は、まろやかな味わいと豊かなミネラルで食材の本来の美味しさを引き立てます。以下は、海水塩の主な栄養成分についての情報です。

 

塩の栄養

海水に自然に含まれるマグネシウム、カリウム、カルシウムなどのミネラルが豊富な天然塩は、旨味を引き立てるだけでなく、塩化ナトリウム以外にも様々なミネラルが含まれており、その種類が豊富であるほど複雑な味わいを楽しむことができます。マグネシウム、カリウム、カルシウム、鉄などのミネラルが豊富に含まれ、これらが味覚に奥深さを与えます。

■ナトリウム
カリウムとともに体内の水分バランスや細胞外液の浸透圧を維持しているほか、筋肉の収縮、神経の情報伝達、栄養素の吸収・輸送などにも関与しています。

■マグネシウム
海水塩にはマグネシウムも豊富に含まれています。マグネシウムは骨や歯の形成に関与し、神経伝達や筋肉の正常な機能に寄与します。

■カルシウム
一部の海水塩にはカルシウムも含まれています。カルシウムは骨や歯の健康維持、血液凝固、神経機能に重要な役割を果たします。

■カリウム
カリウムも海水塩に微量含まれています。カリウムは体内の水分バランスの調整や心臓の健康に関与しています。

■亜鉛、鉄、セレン
海水塩にはこれらのミネラルも微量含まれており、免疫機能のサポートや酵素の活性化に寄与します。

 


海の成分そのままに。

てまひまオンラインで販売されている脱サラファクトリーさんの「自凝雫塩 RARESALT 大粒」をご紹介します。

淡路島の海水を天日干し、薪と鉄釜で煮た旨味たっぷりの天然塩です。

兵庫県の「脱サラファクトリー」の塩は、ひと味違います。淡路島の海水を天日で濃縮し、薪と鉄釜で煮詰めた海水塩。あえて煮詰めすぎないようにすることで、ほのかな旨味、甘みも感じられる塩となっています。自凝雫塩からさらに厳選された粒目の大きいこの「レアソルト」は淡雪のようにゆっくり口溶けし、素材ともよく馴染みます。

お塩は調味料のマストアイテムですが、こだわりの塩で、普段のお料理をバージョンアップさせてみてはいかがでしょう。例えば、山葵と一緒にステーキのつけ塩として、魚介や白身魚に柑橘果汁とともに添えるなど、“つける塩”として最適です。また、オリーブオイルと合わせて生野菜にかければ、野菜のフレッシュな食感と風味を引き出します。


身近な調味料でありながら、その奥深い世界は私たちの食卓を彩ります。体内の水分バランスや神経の伝達、筋肉の動きにも影響を与えるお塩。海水から採れる天然塩は、豊かなミネラルが詰まっているため、味に深みを与え、健康にも一役買っています。食卓において、お塩が提供するのは単なる味覚の愉しみだけでなく、多彩な栄養素やミネラルの贈り物です。選び抜かれたお塩は、料理の魔法使いとも言える存在。私たちの食生活をより豊かに、より深いものにしてくれるでしょう。

文/ 栄養士 石原綾子