最近、一気に肌寒く感じるようになりました。秋は、寒暖差や気圧の変化が激しいので、油断していると身体が冷えてしまう季節でもあります。秋の「冷え」を放っておくと、寒さが一層厳しくなる冬に状態が悪化し身体や肌に不調をきたしてしまうことに。日頃から巡りの良い身体づくりが大切になります。
冷えと血流
冷えと血流には密接な関係があります。体温が下がると、血管が収縮し血流が減少する傾向に。これは体温を維持しようとする生体の自然な反応ですが、冷えた状態が続くと、血液循環が悪化し、さまざまな健康問題が引き起こされてしまいます。血行不良になる原因は、冷え以外にも慢性的な運動不足や食生活の乱れ、ストレスなどの原因もあります。
主な血行不良の症状として、眼精疲労や手足のしびれ、肩こりや腰痛、顔色が悪い、爪の色の変化などがあり、長期間冷えの状態が続くと、血行不良だけでなく、免疫機能の低下、筋肉の収縮力の低下、関節の炎症、消化器官の不調など、健康全般に悪影響を及ぼす可能性があります。一般的に、体を温めることで血流が改善し、冷えと血行不良を軽減することができます。特に生姜は、身体を温めてくれるアイテムです。生の生姜でも良いのですが、特に加熱や乾燥した生姜が身体を温めてくれて血の巡りを良くしてくれます。
美容と血流
血液をサラサラに保つことは、美容にも良い影響を与えます。血流は肌の健康にも関与していて、血行が良いと酸素と栄養素が皮膚に供給され、肌の新陳代謝が促進されます。そうすることで、くすみを軽減し、肌が明るく健康的で輝く印象になり、肌の弾力性も向上します。そのほか、良好な血流は頭皮に酸素と栄養素を供給し、髪の成長や爪へと健康をサポートします。
サラサラ血流の食事ポイント
■水分補給を意識する
血流は、心臓から体内のあらゆる細胞と組織に酸素や栄養素を運び、同時に老廃物や二酸化炭素を回収するための循環システムです。水分は血液中に溶けた状態で酸素や栄養素を運び、これらを細胞に供給します。また、水分は血液の粘度を適切に保ち、血液がスムーズに循環するのに役立ちます。
■オメガ-3脂肪酸を積極的に
オメガ-3脂肪酸は、血液をサラサラに保つのに役立つとされています。特に、EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)を多く含む魚(サーモン、マグロ、サバなど)を食べることがおすすめです。また、亜麻仁、チアシード、くるみなどにも多く含まれています。
■食物繊維を意識する
食物繊維を意識した食事は、コレステロール値を改善し、血液をサラサラにするのに役立ちます。全粒穀物、野菜、果物、豆類などを積極的に摂取しましょう。
■ビタミンと抗酸化物質
ビタミンCやビタミンEなどは身体をサビから守る抗酸化物質として嬉しいビタミンです。血管の健康を保護し、酸化ストレスを軽減します。代表的な食材は、オレンジ、イチゴ、アーモンド、アボカド、かぼちゃなどです。
■塩分に注意
高塩分の食事は血圧を上昇させ、血液をドロドロにする原因となります。加工食品や塩分の多い調味料を控えて塩分を抑えることを意識しましょう。
蕎麦で血流改善!
血流を改善するアイテムとして[蕎麦]があります。
蕎麦には、血管の健康に寄与し、血流改善に役立つルチン(ポリフェノールの一種)が豊富に含まれており、血管の壁を強化し、血管の脆弱性を減少させ血液の流れをサポートします。また、ミネラルやビタミンB群、ビタミンEなども含まれており、これらの栄養素は血管の健康にも期待がされています。
厳選した素材に、出石のおいしい水で仕上げた乾麺。のど越しの良い細麺のお蕎麦である田中屋食品さんの田中屋 出石そばプレミアム乾麺(2人前)がおすすめです。
温かい蕎麦に生姜を加えてお召し上がりいただくと、身体を温め血流UPになる一品となります。
日頃の食生活の中で、血流を意識した食生活で身体の内側からケアしてみてはいかがでしょうか。
文/ 栄養士 石原綾子